惜 別 3

 

ここには、信介の麻布学園中学高校時代の友人・知人の方の思い出を載せる予定です。

麻布学園の保健室の先生方が、ご返却いただきました信介の健康手帳に書いていただきました思い出を掲載させていただきました。信介は、アトピーだったこともあり、また減量中に体重を量るためにしばしば保健室に通っていたようです。右肩の脱臼のこともありました。

少しずつ増やしていきたいと思っております。

富久邦彦

 

御両親様

このたびは誠にまことに残念至極の中で信介くんとお別れなされたことでございましょう。

心からお悔やみ申し上げます。信介くんのご冥福を心からお祈り申し上げます。

お別れの日にいただきました彼の写真とその御両親様のお言葉が私の心にも深くしみ入りました。

私なりに、彼の生きる、生きたかった意欲や姿を保健室という場で後輩たちに語っていきたいと思います。

 

信介くん

いつもいつも目標を見据えている眼光をしていましたよね。簡単には人の言うことを「そうですか」と聞くことはないけれど、自分で考え決めたことは歯を食いしばってでも、やり遂げたかったのですよね。

男子校の中で硬派でいつづけることは凄いことです。群れずに一人でいられることも凄いと思って見ていました。

25年程、生徒を迎え送り続けていますが、その中でも殊に印象に残る一人になると思ってました。あまりにも突然のことで君の鍛え上げた身体、それも体重計に乗っている君の姿がちらついて離れません。

私の怒りより、君の怒り、悔しさはどこで引き受けてくれるのでしょうね。悔しいですね。...合掌

 

 

御両親様

今回のこと本当に残念です。

ご家族にとっては、なおのこと、何とも申し上げようがありません。

富久君の姿をよく見かけるようになったのは中3の頃からでした。この頃はアトピーのことを心配していましたが、いつのまにか、きれいな肌になり、その頃にはボクシングで身体を鍛えているという話をしてくれました。口数は少ない方でしたが、ボクシングの試合に向けて食事をコントロールしていること、今後の予定などをポツリポツリと話してくれていて、それを聞くのをとても楽しみにしていました。

富久君が大事にし、鍛えていた身体の記録です。御家族のもとにお返し致します。